北海道から関東への転職「全国展開」×「初出勤時の同行」が派遣会社の魅力

本記事では、派遣薬剤師として北海道から関東に転職したNさんの体験談をご紹介しています。
この記事を書いた人

名前 / Nakata Ryo
中田 リョウ
実績 / Achievements
薬剤師。「妻の派遣薬剤師経験」×「派遣薬剤師経験者へのインタビュー」をもとにリアルな情報を発信。現在のインタビュー数は5名。
Nさんに派遣薬剤師転職の体験談を教えていただきました

2025年1月にクラウドワークスを利用し、Nさんから派遣薬剤師転職の体験談を教えていただきました。
プロフィールは?
年齢:30代
性別:女性
派遣薬剤師の勤務地域:関東、北海道

経歴は?
2010年 急性期病院/常勤/北海道
2012年 調剤薬局/常勤/北海道
2014年 調剤薬局/派遣(ファルマスタッフ)/埼玉(3ヶ月)
2014年 調剤薬局/派遣(ファルマスタッフ)/北海道(2年)
2017年 調剤併設ドラッグストア/常勤・パート/北海道
2022年 調剤薬局/パート/北海道

現在は結婚していますが、派遣薬剤師の時は独身でした。
派遣薬剤師になった理由は?
- 関東で働きたい
- 様々な環境で働いてスキルアップしたい
- 管理薬剤師になりたくない

北海道の調剤薬局で働いていましたが、関東で仕事がしたいと思い、派遣薬剤師になりました。
様々な環境で働き、スキルアップしたいとも思っていましたが、関東での食事や観光など、プライベートの充実を期待したのが大きな理由です。
また、管理職になりたくなかったことも派遣薬剤師になった理由です。前の職場では長く働いていると、必然的に任せられそうだったので。
大きな責任を担うのも嫌でしたし、知り合いの管理職から「残業が当たり前だが、手当はつかない現状」を聞いており…。
派遣薬剤師は様々な環境で働くので、スキルアップできると思います。
門前の診療科ごとに扱う薬剤も違いますし、調剤薬局ごとに使っているシステムや運用ルールが違うので、知識に加えて環境変化に適応する能力も高まります。
派遣薬剤師のメリットは?
派遣薬剤師のメリットは、時給が高いことです。私は時給2,700円くらいで働いていました。
また、確実ではないものの、派遣薬剤師は高時給でパートになるための手段としても良いと思います。
派遣薬剤師として働いていると、「このままパートにならないか?」と提案されることがあります。私は2件とも提案されました。
その際、派遣薬剤師の時給が引き継がれることも多いので、いきなりパートになるより高時給で働くことが可能です。
また、時給アップの交渉がしやすいことも派遣薬剤師のメリットです。
契約更新時に「時給を少し上げてもらえるなら継続したい」と伝えたところ、時給が数百円アップした経験もあります。
派遣会社の担当者に対応してもらうので気持ちが楽ですし、パートならどのタイミングで時給アップの交渉をするべきか難しいですよね。
経歴の観点でも派遣薬剤師はメリットがあります。
契約期間の満了に加えて、「職場との相性が悪いな…。」と思った際に契約更新せず、職場を辞めることもあります。
どのような理由で辞めても、経歴は派遣薬剤師になるので、「仕事をコロコロ変えている人」という印象にならないのは大きいと思います。

派遣薬剤師のデメリットは?
派遣薬剤師は即戦力を期待されるので、早く仕事を覚えなければいけないプレッシャーはあります。
日々の勉強や空き時間で派遣先のマニュアルを見るなど、自己研鑽は必要です。
また、職場との相性は運なので、派遣薬剤師のデメリットとも言えます。
派遣会社に「契約前の職場見学は可能か?」と質問したが、「難しい」と言われて出来ませんでした。
派遣薬剤師の友人から職場に馴染めなかった経験も聞いていたので、不安でした。
そして、派遣薬剤師は契約期間が決まっているので、仕事がなくなるリスクもデメリットです。
私は3ヶ月ごとの更新としていましたが、半年ごとなど、契約期間は派遣会社と派遣先の交渉で決まります。
当然、こちらに契約更新の希望があっても、派遣先から断られることもあります。
また、法律で同じ施設は3年までというルールもあるので、覚えておいても良いでしょう。
派遣薬剤師が向いている人は?
適応力が高く、環境変化に抵抗がない人は向いているでしょう。
また、基本的に派遣薬剤師には残業がありません。
定時で帰宅し、プライベートを充実しながら高時給で働きたい人にとってはニーズが合致するので、向いていると思います。
派遣薬剤師が向いていない人は?
環境変化に抵抗がある人には向いていません。
契約期間によっては短期間で複数の職場を経験するのとになるので、初対面の人と話すのが苦手な方はしんどくなるでしょう。
また、ずっと同じところで働きたい、管理薬剤師や出世を目指している人も向いていません。
派遣薬剤師は同じ施設で最長3年という法律もありますし、管理職にもなれません。
派遣薬剤師転職で登録した派遣会社と理由は?
- 「ファルマスタッフ」のみ
- 「ファルマスタッフ」が全国展開だから
- 「ファルマスタッフ」の担当者が良かったので他社は未登録

派遣会社は「ファルマスタッフ」のみ登録しています。登録した理由はファルマスタッフが全国展開だったからです。
派遣薬剤師になることを決めた時に、ネット検索で最初に見つけ、関東に行きたい気持ちがあったのでそのまま登録しました。
登録後にすぐ面接となり、担当者の雰囲気が良かったので、他の派遣会社は調べていません。
ファルマスタッフはまともな求人をしっかり提案してくれる会社だと感じました。
「ここは1人で色々やる薬局なのでオススメしません」など、私の考えに合わせて派遣先のすり合わせをしてくれました。
私は北海道から関東の薬局を探していましたが、関東の支店と連携しながら派遣先の情報を集めてくれたので好印象でした。
実際、私が勤務した2軒は従業員の皆さんも良い人で、トラブルもなく派遣薬剤師をすることができました。
一番驚いたのは初出勤の日で、ファルマスタッフの担当者が北海道から埼玉の薬局まで同行してくれました。
派遣薬剤師デビューで緊張していましたが、知った顔の人が同行してくれたので、とても安心したのを覚えています。
これで、「派遣会社はファルマスタッフだけで良いや」と思いました。(笑)
全国展開の派遣会社は本当に良いと思っています。
友人が転勤族の旦那と結婚し、北海道から九州に引っ越すことになりました。
派遣会社のお世話になっている担当者に相談したところ、九州ですぐに仕事が見つかっていました。
同じ担当者、同じ会社で話を進められるのはメリットですよね。
派遣薬剤師の福利厚生は?ファルマスタッフはどうでしたか?
- 派遣薬剤師の福利厚生は「派遣会社の制度」を使う
- ファルマスタッフのe-learningは使っていない
- ファルマスタッフで有給休暇は取れた

派遣薬剤師の福利厚生は派遣会社の制度を使うことになります。
会社によって違いはあると思いますが、他社を知らないので分かりません。
ファルマスタッフでは有給休暇も取れたので、福利厚生で嫌な思いをした記憶はありません。
ファルマスタッフはe-learningなど、日本調剤と連携した教育を強みにしていましたが、全く見ませんでした。
自分で勉強したり、SNSを見た方が分かりやすいと思っていました。
「ファルマスタッフ」に登録してから仕事を開始するまでのスケジュールは?
- 「ファルマスタッフ」の公式HPから登録
- 登録後すぐに担当者から電話あり
- 数日後に「ファルマスタッフ」の支店で面談(対面)
- 面談から数日で派遣先の提案あり
- 「ファルマスタッフ」への登録から1週間ほどで派遣先決定
- 次月から派遣薬剤師として仕事スタート

公式HPから登録後すぐに担当者から電話があり、ヒアリングから面接が決まりました。
電話では、「今はどんな感じで働いていますか?」、「いつごろ転職希望ですか?」という軽い感じでした。
数日後に札幌の支店で担当者と面談し、「関東で働きたい」など希望条件を伝えて帰宅。
数日後に派遣先候補の連絡をもらい、同意したところ、登録から1週間ほどで派遣先が決まりました。想像以上に早く決まって驚きました。
有給休暇の取得可否や残業有無のリアルは?
- 有給休暇は取得できた
- 育休産休は分からない
- 基本的に残業はないが、忙しい時にお願いされたことはある

ファルマスタッフで有給休暇は取得できました。
具体的な手順としては、派遣先の薬局長にお願いしてOKがもらえたら派遣会社に連絡する流れです。
そんなに忙しくなければOKを貰えるはずです。子供の急な体調不良など、どうしても休まなければならない時は理解いただけるでしょう。
しかし、基本的に派遣薬剤師は、薬局の人手不足を解消するために雇われているので、期間中は契約通りに働くと考えておくべきです。
派遣薬剤師の時は子供がいなかったので、育休産休に関しては分からないです。
ただ、育休産休は法律で規定されているので、派遣会社との交渉次第で取れると思います。
基本的に派遣薬剤師に残業はありません。サービス残業などもありませんでした。
門前が伸びて数回残業を依頼されたこともありますが、しっかり給料には反映されていました。
Nさんが利用した「ファルマスタッフの評判・口コミ」について詳しく知りたい方は下記記事も合わせてご覧ください。

▲登録後は相談だけでも大丈夫!▲
派遣薬剤師を目指す方へのアドバイスは?
- 派遣会社の良い担当者に出会えるかは運もある
- 2-3社登録して担当者を比較するのもあり
- 繁忙期と閑散期で求人数が変わることを理解する

派遣薬剤師の成功は良い担当者に出会えるかどうか、だと思います。
勤務条件は交渉次第でどうにかなりますが、派遣会社の担当者との相性は運です。
1社に登録して話を進めてみて、担当者との相性が悪ければ変更を依頼する。
言いにくい場合は別の派遣会社に登録するのも手段だと思います。
また、派遣薬剤師の繁忙期も意識しておくことが大事です。
冬は求人が多く時給も高いが、夏は求人が少なく時給も低めと聞きます。
仕事の見つけやすさ、時給も時期で変わることを理解し、転職活動を進めるとギャップを少なくできるでしょう。
まとめ
北海道から関東で働きたい思いをきっかけに、派遣薬剤師として様々な職場を経験されたNさんの体験談でした。派遣を選んだ理由は「スキルアップ」「管理職を避けたい」「プライベートの充実」の3つ。
派遣薬剤師のメリットは、高時給・職場が合わなければ辞めやすい・経歴にキズがつきにくい点。一方で、即戦力としてのプレッシャーや、契約更新できないリスク、職場の雰囲気が運次第というデメリットもあります。
派遣会社は「ファルマスタッフ」のみ登録し、全国展開と担当者の手厚いサポートに満足したとのこと。特に初出勤の同行や条件交渉など安心感が大きかったそうです。
派遣薬剤師は「環境適応力がある人」「残業少なめで高時給を目指したい人」に向いており、「同じ場所で長く働きたい人」「管理職を目指す人」には不向き。派遣を検討する人は、複数社登録や繁忙期を意識するとより希望に合った働き方が実現できそうです。
本記事が派遣薬剤師になるあなたのお役に立てていれば嬉しいです。