【2025年版】未経験から派遣薬剤師になる方法!転職ロードマップ
- 派遣薬剤師にはどうやったらなれるの?
- 初めての転職活動で失敗したくない…。
派遣未経験の方でも、派遣薬剤師になるのは簡単です。
なぜなら、派遣会社に登録するだけでなれるから。
しかし、希望通りの条件かつ失敗せず派遣薬剤師になるためには、注意点が複数存在します。
本記事では、失敗せずに派遣薬剤師になる方法・注意点を紹介します。
最後まで読んでいただくと、希望通りの条件で不安なく派遣薬剤師として働く準備ができるでしょう。
この記事を書いた人

名前 / Nakata Ryo
中田 リョウ
実績 / Achievements
薬剤師。「妻の派遣薬剤師経験」×「派遣薬剤師経験者へのインタビュー」をもとにリアルな情報を発信。現在のインタビュー数は6名。
派遣薬剤師転職の全体像

派遣薬剤師になるための流れを紹介します。
細かく考えると以下の7ステップです。
- 派遣の働き方を理解する
- 希望の条件を明確にする
- 派遣会社に登録して相談する
- 希望の求人に応募して採用される
- 就業に向けて準備・自己研鑽する
- 現在の職場を退職する
- 派遣先での勤務を開始する
それぞれの段階で何を意識すればスムーズに転職活動を進められるか、詳しく解説します。

流し読みで全体像を把握しておくだけでも、成功確率がグンと上がるはず!
①派遣の働き方を理解する

まず、派遣薬剤師の働き方を理解することが重要です。
自分のライフスタイルやキャリアプランに合った選択か確認しましょう。
派遣薬剤師とは、派遣会社に所属し、派遣社員として薬剤師業務を行う働き方です。
あなたは派遣会社と雇用契約を結び、給与は派遣会社から支払われます。
正社員とは違い、雇用主と勤務先が異なるのが最大の特徴です。
派遣薬剤師のメリット
派遣薬剤師の最大のメリットは、高時給と働き方の自由度にあります。
全国の時給相場は3,000〜4,500円ほどで、正社員より高い傾向です。

繁忙期(12月~5月頃)には時給5,000円を超えることもあります。
そのため、短時間勤務でも効率的に収入を得られます。
また、自分のライフスタイルに合わせて働く場所や時間を選べます。
- 通勤時間は30分以内
- 1日のみ
- 9時から17時まで など
残業が基本的にないため、子育てを含め、プライベートを充実させられます。
また、様々な職場を経験できるため、スキルアップにも繋がります。
幅広い処方箋や最新の薬歴システムに触れることで、 薬剤師としての市場価値を高めることができるでしょう。
派遣薬剤師のデメリット
派遣薬剤師の最大のデメリットは、雇用が保証されていない不安定さです。
契約期間が満了すれば、更新されないリスクは常にあります。
特に閑散期(6月~10月頃)は求人数が減るため、収入が途切れる可能性も。
また、キャリアアップには制限があることも知っておきましょう。
業務は調剤や投薬が中心であり、マネジメント経験は積みにくいです。

将来、管理薬剤師などを目指す場合は不向きです。
法律上の制約も理解しておく必要があります。
派遣社員が同じ職場で働けるのは原則3年まで、という「3年ルール」が存在します。
また、病院やクリニックへの派遣は原則禁止されています。
しかし、例外で「紹介予定派遣」という仕組みを使えば病院でも派遣薬剤師として勤務が可能です。
詳しくは、「派遣薬剤師の病院勤務」の記事で紹介しているので、あわせてご覧ください。

「派遣薬剤師の働き方」は、下記記事でも詳しく紹介しているので、あわせてご覧ください。

②希望の条件を明確にする

続いては、あなたの希望条件を明確にすることです。
時給3,500円以上!通勤時間は30分以内を希望します!
と、明確な希望条件があると、派遣会社があなたに合った求人を探しやすくなります。
求人のミスマッチを防ぐ最善策は、明確な軸を持って派遣会社と相談することです。
また、自身のキャリアプランを考えることも大切です。
派遣を長期的な働き方と捉えるか、次のキャリアへの「つなぎ」とするか。
目的を明確にすると、派遣という働き方をより有効活用できます。

「子供が小さい時は派遣、大きくなればパート」と、ザックリでも考えておくと、求人探しの参考になるでしょう。
希望条件のチェックリスト
あなたが譲れない条件を具体的に書き出してみましょう。
- 時給は3,500円以上
- 残業は絶対にしたくない
- 通勤時間は30分以内
- 1人薬剤師ではない職場
具体的な数字や内容をリストアップすることで、 担当者に希望を正確に伝えることができます。
もしあなたが副業で派遣薬剤師として働く場合は、注意が必要です。
まず、本業の就業規則で副業が許可されているかを確認してください。
会社に知られたくない場合、あなたは社会保険の加入義務が発生しない、「月収8.8万円未満かつ週20時間未満」の上限を守る必要があります
「副業で派遣薬剤師」をする場合、税金を含めた注意点が複数存在するので、下記記事もあわせてご覧ください。

③派遣会社に登録して相談する

派遣薬剤師になるには、派遣会社への登録が必須です。
派遣会社に登録し、派遣されることで仕事ができるからです。
- まだ、派遣薬剤師以外の働き方も検討している,,,。
- 希望の条件が決まっていない…。
という場合でも、とりあえず登録をおすすめします。
派遣会社に登録するだけで、下記サポートを無料で受けられます。
- 転職相談
- 求人の紹介(非公開含む)
- 派遣先への条件交渉 など
人に相談することで考えがまとまったり、リアルな求人を見ることで働き方をイメージできることもあるでしょう。
薬剤師の派遣会社も複数あって、どれに登録すれば良いか分からない…。
派遣未経験の薬剤師におすすめの派遣会社は、「おすすめの派遣会社5選」の記事で紹介しているので、あわせてご覧ください。

登録から求人紹介までの流れ
登録から求人紹介までの流れは下記の通りです。
まずは派遣会社に登録します。
無料かつ2〜3分ほどで完了。
派遣会社から連絡があるので、待ちます。
登録後は派遣会社から連絡があります。
連絡方法は「電話」や「LINE」、「メール」など様々です。
主な内容は
・希望職種/条件のヒアリング
・転職希望時期
・担当者面談の日程調整
です。
ここで不明点があった場合は積極的に相談してみましょう。

担当者との面談がないケースもあります。希望する場合はしっかり伝えましょう。
面談方法は「対面」もしくは「リモート」です。
主な内容は
・希望職種/条件のヒアリング
・求人票確認

面談以降はLINEやメールでのやり取りがメインになるので、疑問点がある場合は解消しておきましょう。
LINEやメールで求人が送られてくるようになります。
基本的に求人は登録者全員に発信されるので、希望と合わない場合は無視で大丈夫です。
なかなか希望と合うものが見つからない場合、担当者への個別連絡で相談してみましょう。
④希望の求人に応募して採用される

応募したい求人が見つかったら、担当者にその意思を伝えます。
注意点として、派遣薬剤師は勤務先との採用面接はありません。
そのため、条件で気になる点や交渉したい点がある場合は担当者に確認してから応募しましょう。
会社ごとに異なりますが、LINEやメール、電話で担当者に伝えれば応募完了です。

勤務先の条件と合えば採用となり、担当者から連絡がきます。
採用連絡があれば、契約内容や下記項目は確実に確認しておきましょう。
- 勤務開始日
- 出勤時間
- 持ち物(白衣、靴、調剤済印など)

「担当者から伝えられた勤務開始日が間違っていた」などのトラブルも聞きます。
派遣会社への登録から勤務開始まで、最短1週間ほどで進むこともあります。
⑤就業に向けて準備・自己研鑽する

派遣薬剤師は「即戦力」であることが大前提です。
そのため、就業前からスキルと準備を整える必要があります。
人手不足の薬局へ働きに行くので、手厚い研修は期待できないと心得ておきましょう。

経験者から就業前の準備・自己研鑽についてアドバイスをいただいたので共有します!(詳細記事はこちら)
- 今までの知識を復習する(門前病院の専門領域に合わせて)
- 会社のロゴが入っていない白衣が必要になることもある
- 専門書の準備、有名な薬歴ソフトの基本は目を通しておくと役立つ
役に立った専門書3冊
- 小児薬用量ガイド
- 腎機能別薬剤投与量
- 妊娠と授乳
- 小児薬用量ガイド
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リンク
- 腎機能別薬剤投与量
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リンク
- 妊娠と授乳
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リンク
派遣で良く出会う薬歴ソフト
⑥現在の職場を退職する

派遣先が決まったら、現在の職場の退職手続きを進めます。
円満に退職し、気持ちよく次のステップへ進みましょう。
直属の上司や同僚に、意思を伝えます。
退職希望日の1~2ヶ月前が一般的です。
「ご相談があります」と、個別に時間をもらいましょう。
社会保険や年金、税金の手続きも忘れずに。
会社の規定に従い、退職願を提出します。
後任者や他のスタッフに、丁寧な引き継ぎをします。
感謝の気持ちを伝えることが、円満退職の秘訣です。

会社ごとに規定が異なるので、転職活動と同時進行が必要な場合もあります。
⑦派遣先での勤務を開始する

いよいよ勤務がスタートします。
基本的に、初日でも派遣会社担当者の同行はなく、一人で派遣先の薬局に向かいます。
そのため、勤務開始前に業務内容や勤務時間は改めて確認しておきましょう。
そして、薬剤師のスキル以上に社会人としての基本姿勢があなたの評価を左右します。
- 明るい挨拶
- 丁寧な言葉遣い
- 積極的なコミュニケーション
どんなに暇な時でも「何かお手伝いすることは?」と、 質問する積極的な姿勢が次の仕事にも繋がります。
不安なことも多いですが、勤務開始後も派遣会社のサポートは続きますのでご安心ください。
業務上の悩みやトラブルがあった場合、あなたは一人で抱え込まず、すぐに担当コンサルタントに相談できます。

派遣薬剤師経験者に「これから派遣薬剤師になる方に向けてのアドバイス」をいただいているので、下記記事もあわせてご覧ください!不安軽減に繋がれば嬉しいです。
参考:派遣薬剤師の転職体験談
派遣薬剤師のよくある質問

派遣薬剤師を目指す方によくある質問にお答えします。
未経験でも本当に大丈夫?
未経験からでもなれます。
しかし、調剤経験は最低半年あった方が安心です。
派遣は即戦力を求められるため、調剤経験なしの未経験から働くのはトラブルになるリスクもあります。
ただ、可能性が0ではないので、派遣会社の担当者に相談してみましょう。

パートから始めて調剤経験をつみ、将来的に派遣薬剤師になるのもおすすめです。

単発やスポット派遣はどんな働き方?
1日、もしくは1週間などの短期で勤務する働き方です。
急な人手不足対応であることも多く、時給も高く設定されています。
ただし、単発・スポット派遣で働くには、下記いずれかに該当している必要があります。
- 60歳以上である
- 雇用保険の対象外となる学生である
- 本業の年収が500万円以上ある
- 世帯年収が500万円以上あり自分は主たる生計者ではない

「高収入を求める」、「子育て中で時間が限られる」ような方に人気の働き方です。
確定申告や社会保険はどうなりますか?
社会保険は、条件を満たせば派遣会社で加入できます。
税金は、自分で手続きをする必要がある場合があります。
派遣会社が年末調整をしない場合、確定申告が必要です。
副業の場合、あなたの所得が年間20万円を超えると確定申告が義務です。
本業に副業を知られたくない場合は、特に注意が必要です。
住民税の納付方法を「普通徴収」としてください。
これにより、会社に気づかれるリスクを大幅に減らせます。
まとめ
派遣薬剤師は、高時給と柔軟な働き方を実現できる魅力的な選択肢です。
失敗しないためには、自身の希望を明確にし、信頼できる派遣会社を見つけることが重要です。
まずは信頼できる派遣会社に無料登録し、 プロに相談から始めてみることを強くおすすめします。
転職活動、応援しています!
最後までお読みいただきありがとうございました。本サイトでは、派遣薬剤師を目指す皆さまに向けた情報を多数掲載しております。
おすすめの派遣会社紹介や派遣薬剤師の転職体験談記事などもございますので、ぜひトップページから気になる記事をご覧ください!
