派遣薬剤師でも病院で勤務できるのか?【勤務条件や業務内容も紹介】

派遣薬剤師でも病院で勤務できるのか?【勤務条件や業務内容も紹介】
中田カナタ
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派遣薬剤師でも病院で勤務できるのか、悩んでいませんか?

薬剤師の病院派遣は法律で原則禁止とされており、働くためには例外を知る必要があります。

本記事では、派遣薬剤師でも病院勤務できるケースや具体的な勤務内容、失敗せずに派遣薬剤師になるコツも合わせてご紹介するので、ぜひ参考にして下さい。

実際に転職サイトを利用して、病院薬剤師から派遣薬剤師(調剤薬局)に転職した経験を基にご紹介します。

派遣薬剤師でも病院で勤務ができるのか?

派遣薬剤師として、病院での勤務を希望する方も多いでしょう。

実際、派遣薬剤師として病院で勤務することは可能です。

しかし、薬剤師の病院への派遣は労働派遣法第四条で規制されており、特定の条件を満たした場合のみ可能なので注意が必要です。

具体的には、

  • 紹介予定派遣
  • 産休・育休の代替要員
  • へき地の病院

の場合に勤務が認められます。

ただ、派遣薬剤師の病院求人は少なく、「産休・育休の代替要員」の期間限定採用が割合として高くなっていることも理解する必要があります。

そのため、派遣薬剤師として病院勤務を希望する場合、転職エージェントにしっかりと意思を伝え、求人を探してもらう必要があります。

参考:厚生労働省 労働者派遣事業を行うことができない業務は

紹介予定派遣

紹介予定派遣とは、一定期間派遣社員として勤務し(最長6ヶ月)、その後、正社員として採用されることを前提とした雇用形態です。

病院での経験を積みながら、将来的には正社員として働きたいと考える方にとって、この形態は非常に魅力的です。

紹介予定派遣では、病院側も薬剤師の能力や適性を評価しつつ、適応状況を見極めることができます。

派遣期間中に病院の環境や業務内容に慣れることで、正社員としての勤務がスムーズに進むという利点もあります。

ただ、就職することが前提のため、将来的には派遣薬剤師として柔軟な働き方が出来なくなることも想定しなければなりません。

産休・育休の代替

病院では、産休や育休を取得する薬剤師の代替要員として派遣薬剤師を採用することがあります。

この場合、一定期間の契約となりますが、休職者の産休や育休が終わるまでの間、病院での業務を担当します。

産休・育休の代替要員として働くことで、病院での経験を積むことができ、将来的に同じ病院で再度派遣される可能性もあります。

このようなケースでは、派遣薬剤師としての柔軟性が評価されることが多いです。

へき地

へき地の病院では、薬剤師の確保が難しいため、派遣薬剤師が求められることがあります。

都会では経験できないような、特有の医療環境や地域特有の疾患に触れることができるため、へき地での勤務は非常に貴重な経験となります。

また、へき地での勤務には特別な手当や住居支援が提供される場合もあり、経済的なメリットもあります。

地域医療に貢献しながら、派遣薬剤師としてのキャリアを積むことができるのも魅力です。

派遣薬剤師の病院での勤務内容とは?

続いては、派遣薬剤師の病院での勤務内容についてご紹介します。

勤務内容

病院での派遣薬剤師の勤務内容は多岐にわたりますが、正社員と同等のケースが多いです。

主な業務としては、病棟での薬剤管理、外来患者への服薬指導、調剤業務、そして薬歴管理などが挙げられます。

病院では専門的な知識が求められるため、薬剤の効果や副作用に関する深い理解が必要です。

また、医師や看護師とのコミュニケーションも重要な業務の一環であり、チーム医療の一員として活躍することが期待されます。

勤務時間

病院での派遣薬剤師の勤務時間は、パートのようなシフト制が一般的です。

シフトによっては、早朝から深夜まで幅広い時間帯での勤務が求められるため、職場によっては柔軟な対応が必要です。

しかし、派遣薬剤師の求人は8:45〜17:30で残業なし、土日休みの勤務形態も多く、「病院勤務を選べば子育てができない」「プライベートを優先できない」など、過度に心配する必要はありません。

夜勤や当直がある場合は、その分の手当が支給されることが多く、収入面でのメリットもあります。

休暇

派遣薬剤師として病院で勤務する場合でも、適切な休暇が提供されます。

労働者派遣法に基づき、有給休暇や特別休暇が取得できるほか、病院独自の休暇制度も利用可能です。

産休や育休などの長期休暇も取得できるため、ライフステージに合わせた働き方が可能です。

病院での勤務は体力的に大変な面もありますが、休暇制度を活用することで、心身のリフレッシュが図れます。

参考記事:派遣薬剤師でも産休育休を取得できるのか?【休業中の給付金も紹介】

夜勤・当直

病院勤務では、夜勤や当直は避けられない業務の一つです。

しかし、派遣薬剤師では夜勤・当直はないことが一般的です。

夜勤や当直は体力的にハードですが、その分の報酬や経験が得られるため、キャリアアップにも繋がります。

夜勤や当直に従事したい場合、転職エージェントに相談し、募集を探してもらわないといけませんが、可能性は少ないでしょう。

病院での派遣薬剤師が向いている人

続いては、病院での派遣薬剤師が向いている人についてご紹介します。

病院薬剤師の仕事に興味がある人

病院薬剤師の仕事は、調剤薬局やドラッグストアとは異なり、医療の最前線での業務となることがあります。

病棟での薬剤管理や、専門的な薬剤知識を活かした業務が求められるため、病院薬剤師の仕事に興味がある方には非常に向いています。

病院での経験を積むことで、医療に対する理解が深まり、キャリアの幅も広がります。

専門性の高い疾患に触れたい人

病院では、様々な専門性の高い疾患に対応するため、薬剤師としての専門知識が求められます。

例えば、がん治療や免疫疾患、感染症などの専門的な薬剤治療を行うことができます。

こうした専門性の高い疾患に触れることで、薬剤師としてのスキルアップが図れ、より高度な医療に貢献することが可能です。

専門知識を深めたい方にとって、病院での勤務は最適な環境です。

プライベートの時間を大切にしたい人

派遣薬剤師は、勤務時間の柔軟性が高いため、プライベートの時間を大切にしたい方にも向いています。

勤務先が病院でも同様です。

シフト制で働くことで、平日に休みを取ることができたり、家族との時間をしっかり確保することができます。

また、短期契約や期間限定の勤務も選択できるため、ライフステージに合わせた働き方が可能です。

未経験でも派遣薬剤師になれるのか?

未経験でも派遣薬剤師になることは可能です。

特に、病院での勤務経験がない方でも、適切なサポート体制がある派遣会社を利用することで安心して働けます。

派遣会社では、未経験者向けの研修プログラムや、現場でのサポートを提供していることが多く、初めての方でもスムーズに業務に取り組むことができます。

また、派遣薬剤師としての勤務は、様々な現場での経験を積むことができるため、未経験からのキャリアアップにも繋がります。

参考記事:未経験から派遣薬剤師になることは可能?【失敗しないコツも紹介】

失敗せずに派遣薬剤師になるコツ

続いては、失敗せずに派遣薬剤師になるコツをご紹介します。

複数の転職サイトに登録する

1つ目は、複数の転職サイトに登録し、あなたの希望に合った求人を探すことです。

各転職サイトには、「求人数」「対象地域」「福利厚生」「コンサルタントの質」、その他条件で得意・不得意があります。

コンサルタントの質に関しては、人と人の相性なので、同じ転職サイトを使ってもネットの口コミやイメージ通りの結果にならないこともあるでしょう。

そのため、全社の得意を自分のものに出来るよう複数の転職サイトに登録し、あなたの希望に合った求人を探すことが重要です。

加えて、あなたの希望や自己PRを明確にしておくことで、コンサルタントが理想的な求人を探してくれるため、自己分析や情報整理もコツになります。

大手企業に登録する

2つ目は、大手派遣会社に登録することです。

大手企業は、豊富な求人情報や充実した支援体制を提供しており、未経験者でも安心して働くことができます。

また、大手企業は実績もあり信頼性が高く、派遣先との契約条件や労働環境の調整についても安心して任せることができます。

加えて、派遣後にトラブルがあり、派遣先と交渉する必要が出てきた際、大手企業の交渉力が頼りになる可能性もあります。

まとめ

派遣薬剤師として病院で勤務することは、専門的な経験を積む絶好の機会です。

しかし、薬剤師の病院への派遣は労働派遣法第四条で規制されており、紹介予定派遣や産休・育休の代替、へき地での勤務と勤務形態が限られていることに注意が必要です。

派遣薬剤師は未経験でも適切なサポートを受ければ安心して働けるため、自分に合った働き方を選び、プライベートと仕事を両立させることもできます。

本記事が派遣薬剤師への転職を考えるあなたの参考になっていれば幸いです。

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中田リョウ
中田リョウ
30代男性/製薬会社勤務(全国転勤あり)/薬剤師/妻の派遣薬剤師への転職経験を軸に「派遣薬剤師になるための情報」を発信
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