派遣薬剤師でも産休育休は取れる|「1年以上必要」は古い情報

派遣薬剤師でも産休育休は取れる|「1年以上必要」は古い情報
悩める薬剤師さん

派遣でも、産休・育休ってちゃんと取れるのかな…?

派遣という働き方を選ぶと、出産や育児のときにきちんと休めるのか、不安になりますよね。

結論からお伝えすると、派遣薬剤師でも産休・育休は取得できます。

そして「1年以上は同じ会社で働かないと育休は取れない」というよく見かける条件は、2022年4月の法改正ですでに廃止されています。

当サイトは、派遣経験者へのリモート面談取材(8名)と独自アンケート(19名)の計27名の声をもとに、派遣のリアルを発信しています。

本記事では、その声に厚生労働省と派遣会社5社の公式情報を重ねて調査しました。

最新の取得条件、もらえるお金、そして育休に強い派遣会社の選び方まで、順番に解説します。

古い情報のままだと、本来取れるはずの休みを取り逃すこともあります。

まずは正しい条件から押さえて、これからの働き方の参考にしてください。

この記事を書いた人

薬剤師。妻が時給2,700円の派遣薬剤師として勤務した経験と、派遣経験者への独自取材から、求人票には載らない現場のリアルを発信中。派遣で失敗したくないあなたへ、先輩たちの”本音”だけを届けます。

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中田リョウ
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目次

派遣薬剤師でも産休・育休は取得できる|「1年以上」要件は廃止された

派遣薬剤師でも、産休・育休はきちんと取得できます。

かつては「育休は同じ会社に1年以上雇用されていること」という条件がありました。

しかし、2022年4月の育児・介護休業法の改正によって、この「1年以上の雇用」という要件は廃止されています。

そのため、入社して1年たっていない派遣薬剤師でも、条件を満たせば育休を取得できます。

具体的な取得条件は、次のとおりです。

区分産休育休
対象女性労働者男女の労働者
取得条件雇用されていること子が1歳6か月まで契約更新の見込み・週の所定労働日数が2日以下でない
取得期間産前6週間(多胎14週間)・産後8週間原則 子が1歳まで(最長2歳まで延長可)

2022年4月の法改正で「同じ会社に1年以上雇用」という要件は廃止されました。ただし派遣会社が労使協定(会社と従業員代表の取り決め)を結んでいる場合は、雇用1年未満の人を対象から外せるため、自分が対象になるかは派遣会社に確認しておくと安心です。参考:厚生労働省「育児・介護休業法の改正について」/労働基準法の母性保護規定

中田リョウ

「1年以上必要」と書いている情報サイトもまだ多いですが、それは法改正前の古い情報です。

中田トモ

私は派遣からパートに移ってから出産し、育休・産休を取りました。働き方が変わっても制度は使えます。

産後6週間は「取得義務」

産休のうち、産後6週間は本人の希望に関わらず働けない「強制休業」です(その後は医師の許可があれば働けます)。このルールは、派遣でも正社員でも変わりません。

なお、産休・育休を取るには、所属する派遣会社への申請が必要です。申請のしかたは会社ごとに違うため、就業規則とあわせて派遣会社に確認しておきましょう

産休・育休中にもらえるお金(手当・給付金)

産休・育休の期間中は、会社から給与は支払われません。

そのかわり、条件を満たせば、さまざまな手当や給付金を受け取れます。

収入の不安を抑えて子育てに集中できることが、制度を正しく使う最大のメリットです。

出産手当金

出産前42日・出産後56日の合計98日について、健康保険から「標準報酬日額の3分の2」が支給されます。

標準報酬日額とは、給与を1日あたりに換算した額のことです。たとえば月給30万円なら、1日あたり約1万円が目安になります。

申請書に医師と派遣会社の証明を受けて提出します。

(参考:全国健康保険協会)

出産育児一時金

健康保険から、出産ごとに50万円が支給されます(令和5年4月に42万円から50万円へ増額されました)。

直接支払制度を使えば、病院に高額な出産費用を前払いせずに済みます。

(参考:全国健康保険協会)

育児休業給付金

雇用保険から、育休開始から180日までは賃金の67%、181日以降は50%が支給されます。

過去2年間で雇用保険に加入し、月11日以上働いた月が12か月以上あること、などが条件です。

2022年4月の改正で1年要件が廃止されたことにより、有期雇用の人でも対象になりやすくなりました。

なお給付には上限・下限があり、毎年改定されますが、最新の金額はハローワークで確認できます。

さらに2025年4月からは、新しい給付金も始まりました。

夫婦がともに子の出生後8週間以内に14日以上の育休を取得した場合などに、最大28日間、賃金の13%が上乗せされる「出生後休業支援給付金」です。

育児休業給付金(67%)と合わせると給付率は80%になり、社会保険料の免除と合わせれば手取り10割相当が保障されます。

(参考:厚生労働省「出生後休業支援給付金」)

児童手当

子の年齢に応じて、自治体から支給されます。

2024年10月からは制度が拡充され、所得制限の撤廃・第3子以降の増額・高校生年代までの延長が行われました。

最新の金額や対象は、お住まいの自治体で確認してください。

社会保険料の免除(育休中)

育休中は、健康保険・厚生年金の保険料が免除されます。

保険料が免除されても保障は通常どおり受けられ、免除された期間も納付期間として扱われます。

そのため、将来の年金額にも影響しません。

育休後の復職時に使える制度

育休から戻ったあとも、働きながら育児を続けるための制度があります。

復職後の制度まで知っておくと、長く働き続ける見通しが立てやすくなります。

短時間勤務制度

子が小学校に入る前まで、通常より短い時間で働ける制度です。

たとえば8時間勤務を6時間に短くしたり、勤務日数を減らしたりできます。派遣会社に申請すると、派遣会社が派遣先と調整してくれます。

さらに2025年4月からは、2歳未満の子を育てながら時短勤務をして賃金が下がった場合に、賃金の一定割合(原則10%)が支給される「育児時短就業給付金」も始まりました。

時短勤務で収入が減る不安を和らげてくれる制度です。

(参考:厚生労働省「育児時短就業給付」)

育児時間

授乳や育児のために、1日1時間程度の育児時間を申請できます。

乳児期の子を持つ親にとって大切な制度で、こちらも派遣会社を通して申請します。

残業免除(所定外労働の制限)

請求すれば、残業(所定外労働)を免除してもらえる制度です。

2025年4月の法改正で、対象が「3歳未満の子」から「小学校就学前の子」まで拡大されました。

派遣先での無理な残業を防ぐ、法的な根拠になります。

(参考:厚生労働省「所定外労働の制限(残業免除)」)

子の看護等休暇

子の病気・けがのほか、感染症による学級閉鎖や、入園式・卒園式などの行事の際にも取得できる休暇です。

2025年4月の法改正で、対象が「小学校就学前」から「小学校3年生修了まで」に拡大され、名称も「子の看護休暇」から「子の看護等休暇」に変わりました。

対象の子を持つ人は、年5日(子が2人以上なら10日)取得できます。

勤続6か月未満の人を対象から外す規定も廃止されました。

原則として無給で、派遣会社に申請して派遣先と調整します。

(参考:厚生労働省「子の看護等休暇」)

育休の取りやすさは派遣会社で差が出る|5社の開示状況

制度の上では取得できても、実際の「取りやすさ」は派遣会社によって差があります。

1つは、前にも触れた労使協定です。

会社が労使協定で「雇用1年未満は対象外」と定めている場合、入社してすぐには育休を取れません。

もう1つは、派遣会社が育休の条件や実績をどれだけ公開しているか、という透明性の差です。

当サイトで推奨5社の公式情報を確認したところ、育休の条件を派遣スタッフ向けに公開しているかどうかは、はっきりと分かれました(2026年6月時点)。

派遣会社育休条件の明示公式の記載内容
ファル・メイトあり入社1年未満でも条件を満たせば取得可・法改正の反映を明記
ヤクジョブあり1歳6か月まで更新見込みで取得可・福利厚生に制度明示
ファルマスタッフ限定的派遣スタッフ向けの取得条件の体系的な明示は確認できず
お仕事ラボ限定的求人票の実績が中心・取得条件の明示なし
ファーマプレミアム限定的条件を満たせば適用との記載・具体条件は明示なし

各社の公式サイトを2026年6月29日に確認しました。公開されていない場合でも、育休を取れないという意味ではありません。明示のない会社については、登録時に育休の条件や実績を直接確認することをおすすめします。

育休を見据えるなら、派遣会社は複数登録し、それぞれの育休方針を比べて選ぶのが安全です。

どの会社を選べばいいか迷う方は、当サイトが派遣経験者の声をもとに、全国サポート体制・信頼性・サポートスタイルの3軸でまとめた 薬剤師の派遣会社おすすめ5選もぜひ参考にしてください。

派遣を入口に出産後も働き続ける選択肢

派遣は「子育てと両立できないのでは」と思われがちです。

しかし、勤務時間・勤務地・勤務日数を自分の側から指定できるため、むしろ育児期と相性のよい働き方だといえます。

当サイトの共同運営者である中田トモも、派遣で良い派遣先に出会い、その薬局からパートに誘われて転換し、そこで出産・育休・産休を経験しました。

派遣を入口にして、腰を据えて働ける職場と出会うルートもあります。

正社員に戻ったものの両立が難しく、働き方そのものを見直したいという方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

育休を見据えるなら登録したい派遣会社

ここまでの内容を踏まえて、育休を見据える方が登録を検討したい派遣会社を紹介します。

当サイトは派遣経験者27名の声をもとに5社を推奨していますが、ここでは育休の観点から3社を取り上げます。

ファル・メイト|育休条件を公式に明示・全国13拠点

引用:公式サイトより

ファル・メイトは、株式会社ファル・メイトが2004年から運営する薬剤師向けの派遣会社です。

育休の取得条件を公式で明示しており、入社1年未満でも条件を満たせば取得可能だと公開している透明性が強みです。

おすすめ5社中最多の全国13拠点を持ち、北海道から九州まで広いエリアで対面サポートに対応しています。

当サイトが取材した派遣薬剤師8名のうち5名が利用しており、おすすめ5社中最多の取材実証がある派遣会社です。

独自アンケート(n=19)でも5名がファル・メイトを推奨しており、合計10名(5社中最多)の支持を得ています。

ファル・メイトをおすすめする理由
  • おすすめ5社中最多の全国13拠点で対面サポートに対応
  • 単発から長期まで多様な派遣の働き方に対応
  • 派遣経験者27名中10名が支持(5社中最多)


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ファルマスタッフ|国の優良派遣事業者認定を5社で唯一取得

引用:公式サイトより

ファルマスタッフは、日本調剤グループの株式会社メディカルリソースが2000年から運営する薬剤師向けの派遣会社です。

全国12拠点(札幌〜九州)で対面面談に対応しています。

独自アンケート(n=19)では8名がファルマスタッフを推奨しており、おすすめ5社の中で取材+アンケートの合計支持数9名(2位)

5社で唯一「優良派遣事業者認定」(国の認定マーク)を取得している点で、派遣デビューで安心感を最重視する未経験者へのマスト登録候補として推奨します。

ファルマスタッフをおすすめする理由
  • 5社で唯一、厚生労働省委託機関が認定する「優良派遣事業者認定」(2024年度)を取得
  • 日本調剤グループ運営で全国744店舗の調剤薬局ネットワークが背景
  • 全国12拠点で対面面談に対応する大手の安心感


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ヤクジョブ|育休制度を福利厚生ページに明示・5社最古

引用:公式サイトより

ヤクジョブは、クラシス株式会社が1996年創業の薬剤師向けの派遣会社です。

おすすめ5社の中で最も歴史が長い老舗であり、全国5拠点で対応しています。

福利厚生ページに産前産後・育児休業制度を派遣スタッフ向けに明示しています。

当サイトが取材した派遣薬剤師8名のうち、ヤクジョブで住居付き派遣を10ヶ月経験したTさんから話を聞いており、独自アンケート(n=19)でも2名が推奨しています(合計3名の支持)。

5社最古の運営歴と独自の福利厚生を活かしたい未経験者への3社目候補として推奨します。

ヤクジョブをおすすめする理由
  • 1996年創業で5社中最古の歴史を持つ老舗派遣会社
  • K-POINT制度(年最大2万円相当のポイント還元)など独自の福利厚生
  • 取材したTさんは住居付き派遣で家賃光熱費を全額会社負担で10ヶ月過ごせた


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よくある質問

最後に、派遣薬剤師の産休・育休に関するよくある質問を紹介します。

産休・育休は派遣元と派遣先のどちらで取りますか?

申請先は、雇用主である派遣元(派遣会社)です。給付金や社会保険料免除の手続きも、派遣会社を通して行います。派遣先(就業先の薬局)とは、勤務調整の面で連携が必要になります。

男性の派遣薬剤師も育休を取れますか?

取れます。育休は男女どちらも対象です。2022年10月からは、子の出生後8週間以内に4週間まで取得できる「産後パパ育休(出生時育児休業)」も始まっています。

育休明けに無理なく働ける選択肢はありますか?

復職後は短時間勤務制度・育児時間・子の看護等休暇が使えます。2025年4月からは2歳未満の子の時短勤務に給付金が出る「育児時短就業給付金」も始まり、残業免除の対象も小学校就学前まで拡大されました。正社員復帰後に両立が難しい場合は、勤務時間や日数を自分で指定できる派遣という選択肢もあります。

まとめ|派遣薬剤師でも産休育休は取れる

派遣薬剤師でも、産休・育休は取得できます。

「1年以上働かないと取れない」という条件は2022年4月に廃止されており、入社1年未満でも条件次第で取得可能です。

ただし、労使協定の有無や育休条件の公開には、派遣会社ごとの差があります。

育休を見据えるなら、複数の派遣会社に登録し、それぞれの育休方針を確認したうえで選ぶのが安全です。

どの会社を選べばいいか迷う方は、当サイトが派遣経験者の声をもとに、全国サポート体制・信頼性・サポートスタイルの3軸でまとめた 薬剤師の派遣会社おすすめ5選もぜひ参考にしてください。

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この記事を書いた人

薬剤師。妻が時給2,700円の派遣薬剤師として勤務した経験と、派遣経験者への独自取材から、求人票には載らない現場のリアルを発信中。派遣で失敗したくないあなたへ、先輩たちの"本音"だけを届けます。

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