派遣薬剤師はきつい?経験者が語る実態と正社員疲れからの対処法

派遣薬剤師はきつい?経験者が語る実態と正社員疲れからの対処法
悩める薬剤師さん

正社員の働き方に疲れてきた…
派遣薬剤師ってラクになる?
それとも、もっときついのかな…

と、悩んでいませんか。

派遣薬剤師にもきついと感じる場面はありますが、その多くは正社員のきつさとは種類が違い、会社選びと事前準備で避けられます

当サイトは、薬剤師夫婦が運営する派遣専門のメディアです。

派遣経験者へのリモート面談取材と独自アンケート(取材n=8+アンケートn=19)で集めた、計27名のリアルな声をもとにしています。

この記事では、派遣がきついと感じる場面、正社員のきつさとの違い、そして軽減する方法を経験者の証言とあわせて解説します。

読み終えるころには、自分が派遣に向いているか判断できるはずです。

この記事を書いた人

薬剤師。妻が時給2,700円の派遣薬剤師として勤務した経験と、派遣経験者8名への独自取材から、求人票には載らない現場のリアルを発信中。派遣で失敗したくないあなたへ、先輩たちの”本音”だけを届けます。

>>詳しいプロフィール

【取材数】現在8名(目標10名)
体験談を4,000円で買取中!(詳細はこちら)

中田リョウ
薬剤師免許を見る
取材契約を見る
独自アンケートを見る
目次

派遣薬剤師がきついと感じる4つの場面

まず、派遣薬剤師がきついと感じやすい場面を見ていきます。

きつさの中身がわかれば、避けられるかどうかも判断できます。

経験者の取材で見えた主な場面は、次の4つです。

即戦力としてのプレッシャー

派遣薬剤師は、入った初日から戦力として期待される傾向があります。

派遣先が「教育の手間をかけずすぐ動ける人」を求めて派遣を頼むためです。

冬場に月収100万円を達成したPさん(30代男性・管理薬剤師経験者)は、派遣をこう表現していました。

Pさん

「できませんでした」という言い訳は一切通用しない即戦力の世界です。

慣れない職場でいきなり成果を求められる、これが高時給の裏側にある緊張感です。

人間関係と職場の当たり外れ

派遣先によって、忙しさも人間関係も大きく変わります。

後から入る派遣薬剤師は、その職場独自のルールや空気をゼロから把握する必要があるためです。

100店舗以上を渡り歩いたAさん(20代女性)も、ハズレ店舗を引いた経験を語っています。

Aさん

物が散乱しているゴミ屋敷のような店舗に当たったこともあり、こればかりは運としか言えません。

入る前に職場の様子がわかりにくいため、当たり外れがあるのが派遣の実態です。

雇用の不安定さ

派遣は契約期間ごとの更新が基本です。

正社員と違い、契約が終われば次の職場を自分で確保する必要があるためです。

ときには、決まっていた契約が直前で覆ることもあります。

派遣歴3年のHさん(30代女性)は、就業1週間前に契約を一方的にキャンセルされた経験もありました。

Hさん

就業1週間前に「やっぱりなしで」と突然キャンセルされたんです。

契約が安定しないことは、派遣で最も多く語られる不安です。

収入の波と自己管理

派遣は働き方を自分で設計できますが、その分の管理も自分で行います。

案件数は繁忙期と閑散期で変動し、何も備えないと閑散期に収入が落ちるためです。

加えて、正社員のようなまとまった賞与や退職金は出ないことが多く、月々の収入で生活を組み立てる必要があります。

なお退職金分は、労使協定方式により時給へ上乗せされているケースが一般的です。

シフトを自由に決められる代わりに、収入を安定させる計画は自分で立てる必要があるのが派遣の特徴です。

ここまで見た4つの場面は、いずれもきついと感じる原因になります。

中田リョウ

ただしこの4つは、いずれも会社選びと事前準備で軽減できます

正社員のきつさと派遣のきつさは別物

4つの場面を見て「やっぱりきついのでは」と感じたかもしれません。

ですが、派遣のきつさは正社員のきつさとは種類が違います。

正社員の働き方に疲れて派遣を考えている方なら、この違いは選択の助けになります

そこで、両者のきつさを並べてみます。

観点正社員派遣
残業サービス残業になりやすい契約時間で区切りやすい
人間関係異動できず固定されがち合わなければ次の職場へ
収入安定するが上がりにくい高時給だが変動あり
雇用安定している契約更新の不安がある
責任管理薬剤師等の重い責任即戦力を求められる

正社員のきつさは「逃げ場のなさ」、派遣のきつさは「不安定さ」にあります。

派遣に移ると残業や人間関係の固定は軽くなりますが、雇用の不安定さという別のきつさが出てきます

どちらが自分にとって耐えやすいかで、選ぶべき働き方が変わります。

派遣のきつさを軽減する3つの方法

派遣のきつさは「不安定さ」が中心でした。

この不安定さは、経験者の取材で見えた次の3つの工夫で大きく減らせます。

複数の派遣会社に登録して案件の母数を増やす

派遣で最も多い不安は、案件が減ったときに働けなくなることです。

1社だけに頼ると、その会社の案件が途切れたときに次が見つかりません。

複数社に登録しておけば、紹介される求人の母数がそのまま増えます。

1社の案件が途切れても他社で次を見つけられるため、空白期間ができにくくなります。

複数登録で求人の母数を広げておくことが、雇用の不安定さへの最も現実的な対策です

複数登録のやり方は、複数登録の解説記事で詳しく紹介しています。

閑散期に入る前に次の当てを作っておく

案件数は繁忙期と閑散期で変わります。

閑散期に入ってから探すと、空白期間ができて収入が落ちます。

その前に担当者と次の候補を相談しておけば、切れ目なく働けます。

フリーランスと派遣を兼業するKさん(20代男性)のように単発派遣を組み合わせておくと、空白期間の収入の落ち込みをさらに抑えられます。

担当者に希望と職場の情報をしっかり確認する

新しい職場に慣れるまでの負担も、人間関係のミスマッチも、入る前の情報で減らせます。

業務フロー・忙しさ・人間関係を担当者に確認してから入ることで、きついと感じる場面を先回りで避けられます。

Nさん(30代女性)は、勤務初日に担当者が北海道から関東まで同行してくれたことで、知らない土地での不安が吹き飛んだと語っていました。

良い担当者を見つけることが、派遣のきつさを軽減する近道です

派遣薬剤師経験者の声をまとめた体験談は、下記の記事でテーマ別に紹介しているので合わせてご覧ください。

育児と両立しながら無理なく働く工夫

派遣のきつさを軽減できるとわかっても、自分の生活に合うかは別の不安です。

特に子育て世代にとっては、急な発熱や行事に対応できるかが切実な問題になります。

派遣は働く時間を自分で設計しやすいため、育児との両立に向いた工夫ができます。

短時間勤務や単発派遣で勤務時間を調整する

子育て中は「子どもの帰宅時間に家にいたい」「行事に参加したい」という要望が出てきます。

短時間勤務や単発派遣を組み合わせれば、育児に合わせて働く時間を調整できます。

たとえば午前中だけの勤務にすれば、子どもの帰宅時間に間に合わせられます。

ただし単発派遣は、薬剤師の業務独占や派遣法の条件を満たす範囲でのみ可能な働き方です。

条件を満たせば単発派遣で「子どもの予定がない日だけ働く」といった細かい調整もしやすくなります

単発派遣の条件と実態は、下記の記事で経験者の声から解説しています。

育児への理解がある派遣先を選ぶ

調剤薬局は人手不足の店舗も多く、子育てへの理解を示す職場も増えています。

「急に休むことがある」「お迎えがあるので長時間は難しい」といった条件を最初から正直に伝えれば、理解のある薬局を紹介してもらいやすくなります。

派遣会社の担当者は各薬局の内情を把握していることが多いため、遠慮せず相談するのがおすすめです。

希望条件を最初に正直に伝えることが、育児と両立できる派遣先に出会う近道です

それでも派遣薬剤師が選ばれる理由

きつさを軽減できるとわかっても、メリットがなければ選ぶ意味はありません。

経験者の取材で見えた、派遣薬剤師が選ばれる理由は主に3つです。

高時給で効率よく稼げる

派遣薬剤師の時給は3,000円台が基本で、繁忙期にはさらに上がります。

管理薬剤師の経験を持つPさん(30代男性)は、冬場に時給5,000円になり月収100万円に達した経験を語っていました。

Pさん

インフルエンザなどが流行る冬場になると時給5,000円くらいになることもあって、そうなると1ヶ月で100万円に達してしまうこともあります。

同じ勤務時間でも、正社員より収入が上がりやすいのが派遣の強みです。

合わない職場なら次へ移れる

正社員と違い、派遣は契約期間が区切られています。

人間関係や職場が合わなくても、契約満了で次の職場へ移れます。

100店舗以上を渡り歩いたAさん(20代女性)も、ゴミ屋敷店舗を引いた経験があります。

それでも続けられたのは、合わなければ次へ進める派遣の柔軟さがあったからでした。

人間関係が固定されないため、ストレスをためこみにくいのが派遣の利点です

多様な処方を経験してスキルの幅が広がる

派遣はさまざまな薬局を経験できます。

門前薬局では幅広い処方を、在宅に力を入れる薬局では患者との密なコミュニケーションを経験できます。

フリーランスと派遣を兼業するKさん(20代男性)のように兼業と組み合わせれば、働き方の幅もさらに広がります。

複数の職場経験は、薬剤師としての視野とキャリアの選択肢を広げます

派遣薬剤師が向いている人と向いていない人

ここまでをふまえて、向き不向きを整理します。

向いている人

  • 正社員の残業や人間関係の固定に疲れている方
  • 高時給で効率よく稼ぎたい方
  • 勤務日数や時間を調整して働きたい方

向いていない人

  • 安定した雇用を何より重視する方
  • 一つの職場でじっくりキャリアを築きたい方
  • 即戦力としてのプレッシャーが苦手な方

逃げ場のなさがつらいなら派遣、不安定さがつらいなら正社員が向いています

向いていないと感じた方も、まずは単発派遣で試してから判断する方法もあります。

派遣薬剤師のきついに関するよくある質問

最後に、派遣薬剤師のきつさに関するよくある質問を紹介します。

派遣薬剤師は本当にきつい?

きついと感じる場面はありますが、その多くは事前準備と会社選びで軽減できます。正社員のきつさ(逃げ場のなさ)とは種類が違います。残業や人間関係の固定から解放されたい方には、派遣が合います。

派遣薬剤師は「使えない」と思われませんか?

働き方次第です。派遣は即戦力が前提のため、スキル不足だと厳しい評価を受けることもあります。一方で100店舗以上を経験したAさん(20代女性)のように、積極的な姿勢で薬局から直接オファーを受ける派遣薬剤師もいます。詳しくは「使えない」と思われる理由の解説記事をご覧ください。

派遣の仕事は投薬ばかりになりませんか?

投薬中心になりやすいのは事実です。フリーランスと派遣を兼業するKさん(20代男性)も、スキルの偏りをデメリットに挙げていました。実態と対策は投薬ばかりの検証記事で解説しています。

ブランクや育児があっても派遣で働ける?

働けます。派遣は勤務日数や時間を選びやすいため、短時間勤務など無理のない働き方から始められます。ブランク明けや育児中の方にも向いています。単発派遣は派遣法の条件を満たす範囲で可能です。

派遣の「案件が減る不安」はどうすれば?

複数の派遣会社に登録して案件の母数を増やすのが、最も現実的な対策です。当サイト共同運営者の中田トモも1社のみの登録を後悔していました。

まとめ

派遣薬剤師には、きついと感じる場面があります。

ですが、その多くは正社員とは種類の違うきつさで、工夫で軽減できます。

  • 残業や人間関係の固定がつらい → 派遣で軽くなる
  • 雇用の不安定さ → 複数社登録で案件の母数を確保すれば軽減できる
  • 育児との両立 → 短時間勤務や条件交渉でかなえやすい

正社員のきつさに疲れているなら、派遣は有力な選択肢になります

まずは自分が何に疲れているのかを整理して、合う働き方を選んでください。

会社選びに迷ったら、取材とアンケートの計27名の声でまとめた「おすすめ5選」もあわせてご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

薬剤師。妻が時給2,700円の派遣薬剤師として勤務した経験と、
派遣経験者8名への独自取材から、求人票には載らない現場のリアルを発信中。派遣で失敗したくないあなたへ、先輩たちの"本音"だけを届けます。

【取材数】現在8名(目標10名)
体験談を4,000円で買取中!(詳細はこちら)

目次